Clonezillzaの使い方―LinuxやWindowsのまるごとバックアップのやり方

(注:このブログでは、12ポイント太字の部分はリンクです。クリックすると該当ページが開きます。)
日経Linux2020年11月号の付録にClonezilla 2.6.7-28のISOファイルがついていました。このソフトはLinuxやWindows(MacやChromeOS、アンドロイドなども可能)のシステムを、まるごとバックアップをするフリーソフトでここからダウンロード可能です(最新版は2.7.0-10)。使用しているブロックだけをバックアップするので、短時間でイメージやクローンがつくれます。ちょうど今まで利用していたLinux LTS版(ubuntu 16.04 LTS)のサポートがきれていたので、現在の環境をClonezillaでバックアップしておいて、最新版のLTSを入れなおすことにしました。
このソフトはNorton GhostとかTrue Imageとかいう有料ソフトと同様なソフトで、Windows やLinux、Macなどのイメージをつくっておいて、必要になったらそのイメージから現在のシステムを復活する(リストアする)ことができます。
注意点ですが、このソフトでは、まずバックアップ先を指定した後、バックアップするシステムを指定するという順番でバックアップします。つまりバックアップ用の外付けハードディスあるいはUSBメモリなどをまず指定し、その後、現在使っていてバックアップしたいドライブ(バックアップ元といわれるもので、複数同時指定可能)を指定してバックアップするのです。
ネット検索してみても日本語で使い方の詳しい説明をしているサイトがあまりなかったので、以下に具体的なやり方をまとめておきます。
1)まずClonezillaのサイトからClonezilla LiveのISOイメージファイル (ubuntuベースのものでなくて、DebianベースのものでOKです)をダウンロードします。ダウンロードしたISOファイルから起動用USBメディアをEtcherというソフトを使って作成します。EtcherというこのソフトはWindows, Mac, Linuxなどに対応しており、一発で起動用USBを作成できるソフトです。イメージファイルのありかを指定し、USBメモリを選び、ボタンを押すだけでブート用USBメモリができあがります。前に紹介したRufusというソフトも利用できますが、Etcherのほうが簡単です。(もちろんClonezillaのISOイメージをCDやDVDに焼いて、CDやDVDから起動して利用することもできます。)
2)次に、システムのイメージを保存するUSBドライブあるいはハードディスクドライブなどを決めて、その中にイメージ保存用のフォルダを作っておいてください。英語名のフォルダを作っておきます。(私は今回はCloneZilla_demoという名前のフォルダにしました。)ディスクにパーティションを切ってある場合は、どのパーティションを保存先に選ぶかを、容量や大事なファイルの有無(万が一のエラーでファイルが壊れることもあるかと思います)などを考慮してきめます。重要なファイルが入っているディスクやパーティションは壊れると怖いので、大事なファイルは別の場所にバックアップしておくことを薦めます。私は何もファイルがはいっていないパーティションにイメージ保存用のフォルダを作りました。まっさらのUSBメモリだとより安心ですね。保存用のフォルダを中に作成できたら、準備は完了です。

3)上の1)で作成したブート用USBメモリをパソコンに差し込んで起動します。Clonezillaが起動します。起動しない場合はUEFIのブートメニューを(F11キーなどマザーボードに応じたキーを押して)表示してUSBメモリを選べば起動します。古いパソコンでBIOSのもの(legacy BIOS)では起動順序をUSB優先に変えなくてはいけないかもしれません。うまくブートメディアから起動したら次に進みます。
4)上の写真のような起動画面が表示されますので、一番上のデフォルト(Clonezilla live)のままエンターを押す、あるいはしばらく放置しておくと下の写真のような言語選択画面になります。矢印キーで日本語を選びます。enterを押して次に進みます。
5)「キーボードのレイアウトを変更?」の画面、デフォルトのキーボードレイアウト(英語キーボード)を維持の選択のままenter。
6)Clonezillaを開始します のメニューがでます。そのままenter。
7)Clonezilla-オープンソース複製システム(OCS)という画面が開きます。今回はディスクイメージを作って保存したいので、開いたメニューで一番上にある「device-image ディスク/パーティションイメージ」(デフォルトで選ばれている)を選んだままenter。
8)Clonezilla  イメージディレクトリのマウントという画面がでます。(ここからがイメージの保存先の設定になります)一番上の「local_dev ローカルディスク(例=ハードディスク、USBドライブ)をマウント」が選ばれているのでそのままenter。
すると、次の写真のように「Clonezilla イメージリポジトリとしてUSBディバイスを使用したい場合」というメッセージが下部に表紙されるので、イメージ保存用のUSBディバイスを接続します。5秒以上待つとUSBディバイスが認識されるのでenter。
9)すると画面がかわって、現在認識されているストーレッジの一覧が表示されます。イメージを作ろうとしているハードディスクと、さっき接続したイメージ保存用のUSBディバイスが表示されているのを確認してください。皆さんのパソコンによりますが、例えば/dev/sda、/dev/sdb、/dev/sdcなどと表示されると思います。私のパソコンの場合、sdaがSSDでメインディスク、sdbが補助のハードディスクで、sdcは今接続した外付けハードディスクです。これで全部のドライブが表示されているのでCtrl-Cを押します(Ctrlキーとcを同時に押します)。上の写真ではsda、sdb、sdcなどの後に表示されているハードディスクの型番などを消してあります。

10) こんどは「Clonezilla-オープンソース複製システム(OCS)|モード」という画面になります。
さきほど表示されたsda、sdb、sdcのそれぞれのディスクの詳細が表示されています(上の写真)。私の場合はsdcのパーティションsdc2にイメージを保存する予定なので矢印キーでsdc2を選びます。enter。(註:この写真の場合、sda1は200.9Gのext4形式でフォーマットされているSDDであり、sdb1は1.8テラバイトのディスク、sdc1は2Tバイトのntfs形式でフォーマットされているボリューム(パーティション)、sdc2も同様で、sdc3は1.6Tバイトのntfs形式でフォーマットされたボリューム(パーティション)だとわかります。写真ではsda1, sdb1などのディバイスのメーカー型番などは消してありますが本当はIn_以下の部分に詳しく表示されています。)
11) 次は「Clonezilla イメージリポジトリ用のディレクトリブラウザ」という画面になります。私の場合、sdc2を選んだのでその内容が表示されています。いちばん上にあるゴミ箱recycling binが選択されていますが、あらかじめ2)で作っておいたCloneZilla_demoというディレクトリにイメージを保存するので、矢印キーでそれを選びます。選んだらenter。
12)次は保存先の最終確認画面になります。/dev/sdc2[/CloneZilla_demo/]というように、保存先として選んだディレクトリが表示されているので、画面の指示どおり、Tabキーを押してDoneを選択します。そしてenter。するとこの画面の画面下部に黒地に白で保存先の容量と名称などが表示されます(下の画像)。OKなのでenter。
13)画面が替わって、「Clonezilla-オープンソース複製システム(OCS)」の画面で初心者モードを選べる画面となります。デフォルトで選択されている初心者モードを選んでenter。
14)次は「モードを選択してください」 の画面です。「ローカルディスクをイメージに保存」を選びます。enter。(他にパーティションをイメージに保存するモードも選べます。)
15)すると「イメージの保存名を入力してください」という画面になります。西暦と月日からなる保存名がついています。そのままでもいいです。enter。

16)ここからは、 いよいよ保存したいローカルディスク(コピー元)の選択画面となります。私の場合は、sdaとsdbを保存したいのでスペースを押してまずsdaを選択。次に矢印キーで下のsdbを選び、スペースを押してsdbも選択します。選択完了したドライブには先頭に星印*がつきます。17)次の画面は、「Clonezilla 拡張パラメータ| モード savedisk」という画面で、圧縮オプションの選択画面となります。一番上の「zip 並列 GZIP圧縮を使用(マルチコア/SMP用)」でOKなのでこれを選んでenter。(画像は省略しました)
18)次は、ファイルシステムの保存前のチェックの画面となります。これはNTFSシステムを使っているwindowsでは使えません。Linuxなどではチェック可能ですなどと書かれています。今回はディスクに問題はないので、「元ファイルシステムのチェック/修復をスキップする」を選んでenter。

19) イメージ保存後、保存イメージが復元可能かどうかのチェックをするかどうかのオプションです。「はい 保存イメージをチェックします」を選んでenter
20) 画面が替わって、イメージを暗号化しますか?の画面となります。暗号化しないのでそちらを選んでenter。
21)すべての処理の完了後に実行される操作の選択画面です。一番上の「すべての処理の完了時に実行する、再起動シャットダウン他を選択してください」というメニューのままでenter。下に黒地で緑のメッセージが表示されます。確認してenter。
22)すると緑のメッセージの下に、ずらーっとメッセージがならんで表示されます。この中には、これからイメージを作成するドライブについての情報があるので確認しましょう。黒地に黄色の文字で「次のステップは、このマシンのハードディスク・パーティションをイメージとして保存することです。本当に続けてよろしいですか?(y/n)」と聞いてきます。よろしければyを押します。これでイメージ作成が始まります。
23)進行状況の画面がしばらく表示されます。数時間以上かかると思いますので気長に待ちましょう。以下のようにイメージは復元可能ですというメッセージがでたらほぼ完了です。確認してenter。
24)すると次の画面がでます。この画面で矢印キーを使って、電源offを選んでenterで終了です。再起動その他も選べます。

あけましておめでとうございます!2021年迎春

新年あけましておめでとうございます。昨年は新型コロナウイルスに社会がひっかきまわされた一年でしたが、今年はもとの平穏な社会がもどってくることを願っています。元旦の今日は、新型コロナウイルスについて詳しく解説したパンフレットと、トランプ大統領などの治療に使われた新型コロナウイルスに対する抗体医薬品について紹介します。

このブログでもコロナウイルスについては何回か触れましたが、ここに「新型コロナウイルス感染症COVID-19 診療の手引き 第4.1版」という医療関係者向けの厚生労働省発行の手引きがあるのをみつけました。どうやってPCRをやるのかとか、潜伏期間はどれくらいとか、症状や、マスクや消毒の効果などなど、各自の知識に応じて興味深く読むことができる内容です。読むと新型コロナウイルス感染症の全貌がわかるのでダウンロードして手元に置いておくのをおすすめします。

Google検索していたら、以前の記事で紹介したVir Biotechnology社の抗体医薬品は第3相の世界規模の試験に入ったのがわかりました。またニュースによると(英語のリンクです。日本語の記事は以下を参照してください)同じ記事で紹介していたvaccinal effect (おおざっぱにいえば抗体を投与した後、まるでワクチンをうたれたような防御効果がでる現象です)がインフルエンザウイルスに対する抗体に関して確認されたという論文を、同社が雑誌Natureに載せているそうです。このNatureの論文についてはここに日本語による紹介の記事をみつけましたのでリンクしておきます。またこちらにもわかりやすい日本語での紹介があります。この論文ではウイルスや癌細胞を殺す抗体(ウイルスや癌細胞にある特異的なタンパク質や糖鎖に対する抗体で治療用に使う抗体です)の根元の部分のアミノ酸配列に3箇所のアミノ酸配列変異、いわゆるGAALIE突然変異を導入するという手法を使っています。GAALIE突然変異というのは、G236A/A330L/I332Eの変異から “GAALIE”と名付けられた変異のことす。抗体の研究で有名なKabatさんのデータベースでの抗体のアミノ酸配列の番号づけ(EU index in Kabat )で、Fc領域にある236番目のアミノ酸グリシン(G)をアラニン(A)、330番目のアラニン(A)をロイシン(L)、332番目のイソロイシン(I)をグルタミン酸(E)に変化させた抗体を作成することです。

この三箇所の変異を導入した抗体を人工的に作って投与したらインフルエンザウイルスに対する強いvaccinal effectが観察されたそうです。

このGAALIE突然変異によるvaccinal effectはもともと癌の治療薬として使われた抗体の研究で見つかりました。現在利用されている多くの腫瘍マーカーは糖鎖です。膵臓癌や胃癌、大腸癌などの診断に広く活用されている腫瘍マーカーとしてCA19-9(シーエーナインティーンナイン)というのがあります。これは4つの糖が結合した糖鎖でシアリルルイスa (Sialyl Lewis A (sLeA))と呼ばれる糖鎖(シアル酸がついた糖鎖でシアリルルイスエーと読みます)のことです。この糖鎖の発現がこれらの癌で高まることから、この糖鎖は極めて有用な腫瘍マーカーとして、現在臨床検査で活用されています。

この糖鎖と結合する抗体を投与することで癌細胞を殺す治療法が研究されていました。この治療用のシアリルLewis aに対する抗体の根元部分(Fc部分)にGAALIE突然変異を入れた抗体を作って投与すると、vaccinal effectがみられることが発見されて論文になっています。ここにロックフェラー大学の特許へのリンクがあります)。最初に紹介したNatureの論文では、インフルエンザウイルスに対する抗体で、このアミノ酸配列の三か所での改変を行うと、インフルエンザウイルスに対する高い免疫効果がみられたそうです。同様の改変はもちろんSARS-CoV2の治療抗体でも既に実施されています。

このように新型コロナウイルスに対する治療用抗体薬品の開発もすごい勢いで進んでいますので、COVID-19に感染しても抗体で治療することが容易になる日も近いと思われます。ワクチンの開発もすすんでいますし、今回 phase IIIに進んだというのを紹介したFc部分を改変したヒト型モノクローナル抗体も巨力な治療効果が期待されるので、ちょっと明るい希望が見えてきた元旦だと思います。みなさんもどうぞゆっくり休んで英気を養って、コロナにまけないように今年もがんばっていきましょう。

お正月ですので、写真は床の間の掛軸とハイビスカスの花にしました。般若心経の掛軸を飾っています。

Pythonの勉強用におすすめの本(12/09動画について追記しました)

PythonはRとならんでおすすめのプログラミング言語です。医学部で教えている野村研の卒業生もPythonの講義をしているそうです。物理科学系だけではなく生命科学分野でもPythonを使えると断然有利になります。まったく初心者の方への入門書としては、いちばんやさしいPythonの教本 第2版 人気講師が教える基礎からサーバサイド開発までなどはどうでしょうか。第2版はみていないのでわかりませんが、プログラミングに使うエディターはAtomよりはVSCode(Visual Studio Code)のほうが良いと思います。まず初心者用の入門書で概要がわかったら、次は「すっきりわかるPython入門」をおすすめします。この本はAnacondaをつかってPythonをインストールしていくという、最近主流の入門スタイルで書かれています。大変よくわかるとうちの奥さんのおすすめ本です。出版社のサイトのリンクを下に書いておきます。この本のサイトの「掲載ツール導入・利用ガイド」の項目には、AnacondaやJupyterLabのインストールのやりかたが書いてあるので参考にしてみてください。電子書籍版もあります。
https://sukkiri.jp/books/sukkiri_python
なお九州大学の方(九大図書館にログインして、データベースにあるMaruzen eBook Libraryにアクセスしてみてください)やこのサービスを契約している組織の方は、ここで紹介した本を(一日60ページの制限がありますが)パソコンにダウンロードして読むことができます。すこし読んでみてよかったら購入するのがいいと思います。(残念ながら九大では「いちばんやさしいPythonの教本」は初版しかダウンロードできません)私はどちらもpdfで読んでみて、結局紙の本を購入しました。このライブラリには他のpythonの入門書もいろいろありますので、試し読みしてみて自分に向いている本を選ぶとよいかもしれません。入門用の動画ですがNGSハンズオン2015の動画の中にPython入門の動画がありますので、
https://togotv.dbcls.jp/20151110.html
入門前にこれを見てみるのもおすすめです(私はこれをみてPythonをはじめました)。

あと、最近はやりのJuliaというプログラミング言語の入門書も上のMaruzen eBook Libraryにあって読むことができます。「1から始めるJulia プログラミング」(コロナ社)という本です。Juliaを学びたい方にはおすすめです。Juliaはpythonのように書けてCにまさるとも劣らないスピードで実行できる画期的なプログラミング言語だそうです。
(写真は一週間ほどまえにみかけた皇帝ダリアです。)

はやぶさ2 サンプルリターン成功おめでとうございます!

本日12/6日早朝、はやぶさ2のサンプル容器の地球帰還ミッションが成功しましたね。おめでとうございます。JAXAの帽子をかぶった子供たちも、大人も真夜中のパブリックビューイングで大感激でした。(下の動画は、今朝の早朝の生中継の録画です。是非ゆっくりご覧になるのをおすすめします。)

初代のはやぶさの時は、NHKの生中継は無かったのですが、今回はアニメの放送の冒頭にニュースで生中継しましたね。でも本家のJAXAの生中継はやはり格が違いました。上の生中継の動画では、サンプル容器の火球がオリオン座のリゲルをかすめ、尾をひいて流れてやがてケンタウルス座のαとβ星の間に消えていくまでの間の様子を、星座名をあげながら詳しく解説してくださったので動画が本当によくわかりました。またどうやってカプセルを見つけるかとかの解説もわかりやすかったですし、国際宇宙ステーションから撮影されたはやぶさ2の本体の動画とかも見せてくださいました。また はやぶさ2本体から切り離されたカプセルが実際離れていく様子を京都大学岡山天文台のせいめい望遠鏡がとらえた写真や動画の解説もこの生中継であったので、はじめてあのごちゃごちゃした写真の見方がわかりました。前の小惑星でのサンプル採取のときも動画でみましたが、JAXAの広報は秀逸ですね。小学生のお子さんでもおうちの人にちょっと解説してもらいながら見れば、内容はほぼ完全に理解できるのではないでしょうか。はやぶさ2をおっかけていた子供たちの将来が楽しみです。今の大学の学生さんもそうですが、子供たちもものすごく優秀です。この優秀な人材が本当に活躍できる社会を作っていくのが私達大人の責任だと思います。

やぶさ2本体のほうは、次の小惑星を目指して航行中とのことで宇宙から見た地球の映像などもこれからみられると期待しています。

下のリンクにあるJAXAのサイトに火球の写真や動画が掲載されているのでご覧ください。動画の2や3にαケンタウリ(地球に一番近い恒星約4.3光年の距離)とβケンタウリの間をとおっていくカプセルが写っています。
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/en/topics/20201206_fireball/

左の写真はJAXAのこのリンクにある今回のカプセルの火球の写真、右の写真は我が家に咲いている水仙の花です。こちらは虫が花に飛行して最接近中の一瞬をとらえています。

ヒトの細胞の世界:世界で一番詳しい解説図が公開されています

世界一詳しいヒトの細胞の図解が2018年に公開されています。細胞を構成している分子についての知識は飛躍的に増えていて、X線結晶構造解析、核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance: NMRと略します)、クライオ電顕などを使って、細胞内での生体分子の様子がずいぶんわかってきました。その成果の集大成の図といえるでしょう。

こんな図です。きれいですね。秘密の花園みたいにきれいです。図には二つの細胞が描かれています。図の右上隅の細胞は、カドヘリンを介して画面のほとんどを占めている細胞と接着しています(この記事の下から二番目の図にカドヘリンのある場所がしめしてあるのでご覧ください)。画面左上からカドヘリンによる接着部位に向かって広がっているのは細胞膜とその膜上および膜外(細胞外基質)にあるいろいろな分子です。画面左下の黄色いバスケットのように見える部分(核膜孔)の周りの膜は、核膜などでその下は核の内部です。青い紐はDNAでいろんな転写因子も描かれています。

Cellular landscape cross-section through a eukaryotic cell, by Evan Ingersoll & Gael McGill – Digizyme’s Molecular Maya custom software, Autodesk Maya, and Foundry Modo used to import, model, rig, populate, and render all structural datasets
こちらには同じ図ですが、図のあちこちをクリックすると分子の名前だとか分子の詳しい説明などがみられる図(クリックしてサイトを開いてみてください)が掲載されています。ページを開くと上の図が大きく表示されていますが、下に6枚、上の図の部分図が表示されています。絵で描かれている分子の部分をクリックすると、分子の名前が英語で表示され、ダブルクリックすると分子の情報を英語で詳細に書いてあるページが開きます。以下の図はこのサイトの使い方の一例です。
図の中の細胞と細胞の接着部位にある分子をクリックしてみましょう。

マウスカーソルが指に変わって、n-cadherinという分子名が表示されます。これはN-cadherinです。

下の図に示すように、各図の左上にSelect a pathwayと書かれているプルダウンメニューがあります。プルダウンして、Cell Structureを選んでみましょう。以下のような細胞の構造に関わっている分子とその分子名が一斉に表示されます。これでチューブリンだのアクチンだのがどこにあるかが一目瞭然ですね。それぞれの分子をクリックすると分子の解説ページが開きます(何故かN-cadherinの場合は開きませんでした)。

この図で灰色っぽい白に表示されているのは、細胞膜です。上の細胞と下の細胞が結合している部分にN-カドヘリンがびっしり膜から生えているように見えるのがわかると思います。この接着部位は、接着結合(adherens junctions)あるいはその一例である 細胞をぐるっと取り囲む接着帯(adhesion beltあるいはzonula adherensとも言う)と呼ばれています。図の細胞膜の表面(図の左上のすみのほう)には、プロテオグリカンの一種であるperlecanが描かれています。図をひらいてみていろいろクリックしてみて細胞がどんな分子で構成されていて、それぞれの分子がどこにあるかなどをみてみてください。
このMcGillさんたちが作った図では分子の密度は実際のものより薄まっていると書かれています。実際はもっと細胞内は分子が込み合っているようです。

Firefoxの不具合をリフレッシュ機能で解消する

昨日はFirefox の古いesr版を最新版へとアップグレードする方法とScrapBookやSageのアドオンの代替品を紹介しました。スムーズにアップグレードできる場合とできない場合がありましたが、後者の場合はFirefoxのバージョンを上げたり、下げたりいろいろいじっていたのがうまくいかない原因だろうと思います。
後者の場合ですが、無事にScrapBookとSageの代替品のインストールも終わって、どちらもうまく使えるようになったので一安心して、再起動すると、なんとツールバーのScrapBookとSageのアイコンが透明になって、マウスをあてると、そこにアイコンは存在するのですが押してもうまく動きません。そして設定したscrapbook.rdfの場所や、Sage feedsの場所の設定も消えてしまっていて初期設定に戻っていました。いろいろGoogle検索したのですが解決法はみつからず、結局Firefoxのリフレッシュを試したところ、うまくいって不具合を解消できたのでやり方をメモしておきます。

リフレッシュのやり方はここにあります。
https://support.mozilla.org/ja/kb/refresh-firefox-reset-add-ons-and-settings

リフレッシュすると、アドオン(拡張機能)やその設定などは消えてなくなりますが、ログインパスワードを含むログイン情報、ブックマークなどは保存したままFirefoxの不具合が解消されるそうです。不具合のあるFirefoxで、上のリンクにアクセスして、ページ内のリフレッシュボタンを押すなどするとリフレッシュが始まります。リフレッシュ中に今までのprofileフォルダはOld Firefox Dataという名前のフォルダとしてデスクトップに保存されるので、デスクトップフォルダの空容量がprofileフォルダを保存するのに十分かどうかを、リフレッシュの実行前に必ず確認しておいてから実行してください。このOld Firefox Data フォルダには前のprofileがそのまま残っていますので、リフレッシュで不具合が出た場合は、このprofileから復旧できます。

リフレッシュが終わるのに時間がかかる人が多いかもしれませんが、じっとまちましょう。しばらくするとリフレッシュが終わります。私の場合、復元とかいうボタンがでたので押しました。終わると私のブックマークタブとかもきれいになくなっていて失敗かと思ったのですが、右上の三本線ボタンを押して、ヘルプ、トラブルシューティング情報、profileで確認すると全く新しいprofileフォルダができているのがわかりました。その中にはたしかにブックマーク情報もはいっているようでした。これを確認した後再起動すると、(記録をとっていなかったので二回目の再起動後かもしれません)めでたく前のブックマークやログイン情報その他が復活しており、ログイン情報も残っているのがわかりました。リフレッシュの仕様によって、すべての拡張機能(機能拡張、アドオン)はなくなっているので、さっそくSage-likeScrapBeeLie Science Dictionary Tool WebExtensionなどのアドオンをインストールしました。最後のアドオンは、Life Science Dictionaryのアドオンで、マウスカーソルを英語にあてると訳や例文がポップアップするものです。pdfをブラウザで表示すればpdfを読む時にもポップアップ辞書として使えます。私は文献の整理にZoteroを使っていますので、Zoteroのページにいって、Zotero Connectorというアドオンをインストールしました(firefoxの機能拡張ページにzoteroといれても見つかりませんでした)。このアドオンはZoteroを起動しておいた状態でツールバーのZotero connectorアイコンをクリックすると文献情報やpdfを一発でZoteroにダウンロードするものです。ZoteroはEndNoteなどのように文献整理、論文の文献欄の作成などができるソフトです。いろいろな無料文献ソフトの中では個人情報の扱いが一番ちゃんとしているようなのでここ数年はこれを使っています。

写真は散歩の途中でみつけた からすうり です。梅の木にからまっています。後ろに見えるのは柿です。秋も深まってきていますが、ここ数日、福岡は20度を越えていて、暑いです。

Firefox 52.9.0esr版からFirefox Quantum最新版へのアップグレードおよびScrapBookとSageアドオンの代替品の紹介です

Firefox esrのFirefox Quantum最新版へのアップグレードのやり方およびScrapBookとSageというアドオン(拡張機能、機能拡張)の代替品の紹介をします。

プログラム本体とアドオンの扱いにわけて説明します。まずアップグレードの失敗に備えてprofileフォルダのバックアップをとっておきましょう。profileフォルダの中には、ログインパスワードやブックマーク、機能拡張(アドオン)の情報などなど、重要な情報が集められているので、更新に失敗してもバックアップしておいたprofileフォルダを使って失敗前のFirefoxに戻すことができますので是非ともバックアップをとっておいてから以下の作業をやってください。

profileフォルダの探し方は下の図のとおりです。

Firefoxの右上のバーの中にある、三本線が積み重なったマークをクリックして開くメニューから、矢印で示してある「ヘルプ」をクリックして、「ヘルプ」メニューにある「トラブルシューティング情報」をクリック、「トラブルシューティング情報」メニュー中の「プロファイルフォルダー」の項目にある「フォルダーを開く」のメニューからprofileフォルダの位置がわかります。このprofileフォルダ全体を万一のために別の場所にバックアップしておいてください。
この際、profileフォルダのバックアップ先は、決してFirefoxのインストール先のフォルダにはしないことが大事です。Firefoxをインストールするときに上書きされるようなフォルダはバックアップ先には不適です。不具合が生じた時の以前のFireifoxへの戻し方の概略は、アップグレードに失敗したFirefoxをアンインストールし、インストーラーを使ってもとのFirefoxを再インストールし、インストール後にできたprofileフォルダを、バックアップしてあったprofileフォルダに中身を入れ替えるだけです。

ではいよいよアップグレードにとりかかりましょう。

アドオンの取り扱い。
まずFirefoxのQuantum(Firefox 57以降版)にアップグレードする前にQuantumでは使えなくなるアドオン(機能拡張)を調べて、代替アドオンをGoogle検索などを使って探してインストールする準備をしておきましょう。代替アドオンの名前などをメモしておけばOKです。

私の場合は、Firefoxのアドオンで、昔から使ってたScrapBookとSageの代替アドオンを探しました(どちらもFirefox Quantumでは使えません)。

1)ScrapBookは元のデータを含めてScrapBeeというアドオンで代替利用できます。
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/user/13434730/

ScrapBeeというアドオンは、ScrapBookのデータを読み込めますので、Firefoxをアップグレードする前に、Scrapbookの元データの場所を確認しておいてください。普通 元データはFirefoxのprofileフォルダの中のScrapBookフォルダにありますので、profileフォルダ全体ををバックアップしておくとバックアップから復元できます。FirefoxのProfilesフォルダの下に、固有の文字列のあとに”.default”とかいてあるprofileフォルダ(たとえばabcdef7x.defaultというようなフォルダ名になっています)があります。これを開くとFirefoxのいろんなデータフォルダがあって、その中にScrapBookという名前のフォルダでデータが保存されているのがわかります。このフォルダを開くとそこにscrapbook.rdfファイルがありますのでこのありかをScrapbeeのoptionで設定すると、ScrapBookで蓄積したデータを最新版のFirefoxで利用することができます。もちろん新たなweb pageの保存もできます。

Scrapbeeのインストールと使い方についての日本語による解説記事は以下をご覧ください。
http://rainbowvortex.blog.fc2.com/blog-entry-121.html

Scrapbeeに元のScrapBookのデータのありかを教える必要がありますが、上の記事にあるように、Scrapbeeのoptionメニューでscrapbook.rdfファイルのありかを記述してそれを保存すればよいだけです(ScrapBookデータフォルダはFirefoxのprofileフォルダの下にあり、ScrapBookフォルダの直下にこのrdfファイルがあります)。ScrapBook フォルダを開いてscrapbook.rdfというファイルの場所を絶対パス表示で表示してそれをコピーしてScrapbeeのオプション設定に記入します。記入後設定をsaveすると、うまくいけば、昔のScrapBookで保存した記事のリストが一覧表示されます。うまく読み込めない場合は、ScrapBookフォルダの場所をFirefoxのprofileの下の位置から、デスクトップなどFirefoxと関係ない場所へ移してやってみてください。読み込めるはずです。

2)RSSリーダーのSageはSage-likeというアドオンをインストールして代わりにしています。
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/sage-like/
このアドオンをQuantumにインストールしてから、まだフィードファイルフォルダを設定していないので、オプションの設定メニューを使って、以前Sageで設定していたRSSフィードのデータを一括取り込みします。下図のようにオプションメニューを開きます。

Feeds Bookmark folderというのの設定項目が一番上にあります。select feeds folderというプルダウンメニュー(左図の矢印)をひらくと、Bookmarkの他にSage feedsという項目がいくつかあります。このアドオンにはじめからついてきているfeedsもありますが、たぶん下のほうにあるSage feedsをクリックすると、いままで使っていたSageアドオンのfeedsのリストが見つかると思います(右図矢印)。それを選べば、以前と同様にSageで設定したfeedが使えるようになります。

Firefox のQuantum最新版へのアップグレード

先ずアップグレード前の注意点です。
Firefoxをアップグレードする前に、今使っているFirefoxのprofileフォルダをバックアップしておくのを強く勧めます。プロファイルフォルダの場所の見つけ方は上に説明したとおりです。以前の記事にもありますので参照してください。このprofileフォルダにはパスワードやログイン情報の他、多くのアドオンのデータも保存されています。上に書いてあるScrapBookというアドオンのデータもこのフォルダの中にあります。このprofileフォルダさえあればFirefoxが異常になった時でも再インストールなどして前の状態を復活できますので、Firefoxをいじるまえに是非バックアップしておいてください。

Firefoxの古いバージョン52.9.0 esr版がインストールしてあるパソコンがあったので、Firefoxを起動し、メニューの「ヘルプ」→「Firefoxについて」を選んでFirefox 60.9.0esrへアップグレードします。これはアドオン以外は問題なくアップグレードできるでしょう。(どのアドオンが使えなくなったかがわかるのでそれをみて必要な代替アドオンを探してください。)このFirefox esr 60.9.0がインストールしてあるパソコンを最新のFirefox esr 78.4.1にアップグレードしてみました。

一台目のパソコンでは、Firefoxを起動しておき、「ヘルプ」→「Firefoxについて」を選択して更新のチェックを行い(左図)、更新版としてesr 68.12.0が表示されるので更新ボタンをクリックしてアップグレードしました。その後、もう一回同様にヘルプで更新を確認すると、さらに更新があることがわかったので、クリックしてFirefoxを再起動してesr版の最新版である78.4.1へアップグレードできました。以前使っていたプロファイルもそのまま引き継がれて、なんら問題なくアップグレードできました。

ところが別のパソコンでは、アップグレードに失敗しました。そのPCにはFirefox esr 60.9.0がインストールしてあったのですが、ヘルプをクリックして更新を確認したところ、前と同様にesr版の68.12.0へのアップグレードがあると表示されました。クリックしてFirefoxを再起動して更新をインストールしたところ、起動するときにprofilesがないという英語のメッセージ profiles missingがでて昔のプロファイルを読み込めませんでした。Google検索してみると、profileの扱いがFirefoxの67から変更されたことによるらしく、アドレスバーにabout:profilesといれて表示されるいくつかのプロファイルリストに以前使っていたprofileがあればそれを選択するとよさそうでした。mozillaのサイトの説明は不親切で、それをどうやるのかがわからず困りました。

結局はスムーズにアップグレードできたのですが、うまくいった理由はよくわかりません。やったことは、上に述べたようにアドレスバーにabout:profilesとうちこんでエンターを押して表示される、プロファイルリストのページを表示した状態で、「ヘルプ」→「Firefoxについて」を選び、更新の確認を行い、68.12.0が表示されるので更新ボタンをクリックして、Firefoxを再起動しました。すると何の問題もなく以前のプロファイルを保ったまま68.12.0にアップグレードできました。この状態ですぐにヘルプから更新の有無をチェックすると、更新があると表示されたので、更新ボタンをおしてFirefoxを再起動しました。すると何の問題もなく元のプロファイルのままで無事、esr版の78.4.1にりました。しかし再起動するとまたprofileがないとかいってきて、Firfox自体が起動しません。そこでウインドウキー+Rをおして、ファイル名を指定して実行のメニューを呼び出し、firefox -Pとタイプしてfirerfoxを起動しました。するとプロファイルメニューの一覧がでるのでこれから古いプロファイルメニューを選び、いつもこれで起動のチェックをいれて起動します。これで無事昔のブックマーク、パスワード、ログイン情報などが残っているfirefoxが起動しました。これでよさそうだったのですが、まだトラブルは続きました。その症状と解決法は明日書くことにします。

ほとんどの方はprofile missingなどの表示もなく私の一台目のパソコンと同様に最新版にアップグレードできるのだと思いますが、もしできない方がおられましたらこの記事を参考にしてみてください。

夏のおすすめ本2020―その2 夏目漱石の「明暗」の完結編など

今日は肩のこらない小説などを紹介したいと思います。夏目漱石の本は青空文庫で簡単にダウンロードして読めるのでおすすめですが、未完に終わった最後の小説「明暗」を完結させた小説があります。「続明暗」というタイトルで、私は去年、漱石の「明暗」に続いて読みましたが、とてもうまく完結させてあってうまいハッピーエンドになっていました。

漱石が胃潰瘍で亡くならなかったら、このような完結の仕方になったかもしれないという終わり方でした。この「続明暗」は有名な小説家水村美苗さんの作品で、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞しています。去年NHKでやっていた夏目漱石をあつかった100分de名著の番組の中にも、この本が飾ってありました。とても面白い本ですので、是非読まれるのをおすすめします。

水村さんは、小説家でその他にも多くの賞を授賞されています(野間文芸新人賞や読売文学賞)。12才の時から米国で過ごされた方でイエール大学卒業。プリンストン大学で日本文学を教えておられたこともあり、「日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で」という精緻な論説も書かれています。この本は大変評判になり小林秀雄賞を受賞した他、
The Fall of Language in the Age of Englishという題でコロンビア大学出版会から英訳が刊行されています。今は文庫化されているのでこちらも是非お読みください。英語で論文を書くことについて深く考えさせられる本でもあります。松岡正剛さんの千夜千冊にも紹介されています。

以前このブログで紹介したABC予想を解決された望月新一先生のブログでも、日本語と外国語という観点の記事で、水村さんについて触れられておりました。この望月先生のブログの記事は、米軍基地問題や北朝鮮問題、数学の意義についての考察のほか、論文の書き方や英語についての考察が詰まっていて、とても示唆に富む内容ですのでご覧ください。望月先生は古代ギリシャ語、ラテン語、サンスクリットなどを学ばれたそうですが、私達の苦手な定冠詞(英語のthe)や不定冠詞(英語のaとan)についていえば、古代ギリシャ語には不定冠詞はなく、ラテン語や現代ロシア語には定冠詞も不定冠詞もないのだそうです。

夏のおすすめ本2020―その1 Rに関するおすすめ本2冊

毎日猛暑がつづきますが皆さんお元気の事と思います。今日から数回にわたって、面白そうな本、役に立つ本などを紹介していきたいと思います。第一回目はR(アール)の本です。今や統計解析にソフトの定番のプログラミング言語Rは無料で使える素晴らしいソフトですが、統計解析だけではなくゲノム解析にも活躍しているソフトです。昔はグラフィカルインターフェースがなかったのですが、今ではRのパッケージのR commanderや日本の神田善伸先生(自治医科大学)が開発されたEZR(イージーアールと読みます。これも大評判になってRのパッケージになりました)がありますので、グラフィカルインターフェースでRを使うことができて、初心者にもやさしいソフトとなりました R commanderはRをインストールしたあと、パッケージとして追加インストールして使います。EZRはR commanderの追加プラグインになっています。インストールするとどちらも日本語で使えます。EZRを中心に使いたい場合は開発者の神田先生のサイトからダウンロードして使うのもおすすめです)。また、RStudioというRの統合開発環境ソフトを使えば、Rをもっと便利にスムーズに利用することができるようになったので、Rはますます便利で使いやすくなっています。インストール法については以前の記事二つがありますので、ここここを参照してください。

今日紹介するのは、EZRの使い方を、その開発者の神田先生が解説した本です。先生のホームページにも簡単な使い方などが載っていますのでそちらも参照してみてください。

EZRでやさしく学ぶ統計学 改訂3版〜EBMの実践から臨床研究まで〜神田善伸 著(2020年10月発行)

これ一冊あれば、生物系医学系の普通の統計解析はすべて日本語のプルダウンメニューを使ってできます。私も論文のデータ解析にはこの本を主に参照しています。大変役立つ本ですので、是非一冊購入して統計解析の勉強や研究に活用してください。私は第一版を購入して使っていますが、すでに第3版がでているほどに売れている本のようです。これがちょっと難しそうという方むけに、神田先生はもうすこしやさしい初心者向けマニュアルも書かれています。全く初心者の方にはこれがおすすめです。 マンガの部分もあったりしますが、統計解析の基本をひととおり学べますし、EZRの開発秘話とかものっています(立ち読みで読めます)。

サラっとできる! フリー統計ソフトEZR(Easy R)でカンタン統計解析
という本です。立ち読みしてみて、まずこちらを買うのもありかもしれません。医療や生命科学関係の事柄を急いで学びたいという人には同じ著者の

初心者でもすぐにできるフリー統計ソフトEZR(Easy R)で誰でも簡単統計解析

がいいかもしれません。まず神田先生の簡単な入門書で学び、実験データの解析には最初の本(第3版)を使うというので、Rを使った生命科学の統計データ解析には十分だと思います。他にいろいろ本を買う必要はないでしょう。(以上2020/11/19追記)

Rはバイオインフォマティクスや次世代シークエンサーのデータ解析、ゲノム解析にも大活躍しているソフトです。最近英語の本ですが、こんな本が公開されています。
Computational Genomics with Rという本です。
紙の本や電子ブックはこの秋にでるようですが、Rをつかって出力されたhtml版が上のリンクから無料で読めます。バイオインフォマティクスの専門家による本ですので、役立ちそうです。
著者は日本にもいたことがある人で、Rのバイオインフォマティクス解析用のBioconductorの多くのパッケージを開発している方たちです。著者紹介によると、この本のほとんどを書いた方は、Dr. Altuna Akalin wrote most of the book and edited the rest. Altuna is a bioinformatics scientist and the head of Bioinformatics and Omics Data Science Platform at the Berlin Institute of Medical Systems Biology, Max Delbrück Center in Berlin.(以下略)ということで、ドイツのベルリンにあるバイオインフォマティクスとオミックスデータセンターのヘッドだそうです。まだ私も読んでいないのですが、勉強してみたい本ですので紹介しておきます。

写真は、散歩の途中で撮影した山百合と葛の花です。山百合の間によくみると葛の花が咲いているのがわかります。

オンラインシンポジュウム 糖の起源と進化~宇宙 & 深海~は明日zoom開催です。今日8/20中に参加登録してください

毎日酷暑が続いていますが皆さんお元気ですか。庭の百合も山百合もあちこちで満開です。さて明日21日は、比較グライコーム研究会のzoomシンポジュウムがある日です。

今8月20日木曜日中の参加申し込み受付ですので、ここから是非申し込んでご参加ください。プログラムと申込みリンクはこちらにあります。