windows7のサポート終了:windowsをやめてLinuxへうつるチャンスです(2)

さて、今日は前回の続きで、windows7を残したままで、外付けHDDやSSD、あるいはUSBメモリからLinuxを起動して使う方法を紹介します。(どんな外付けのSSDがよいかについては、記事の末尾の註1をみてください。) 下のギャラリーの写真は最新のUbuntu Desktop 20.04 LTS日本語版Remix をインストールする手順です。起動直後から日本語入力ができる上にLong Time Support (LTS)版ですので5年間のサポート(2025年4月まで)付です。

今回の記事はウインドウズ7を残したまま、Linuxを外付けSSDやHDD、あるいはUSBメモリにインストールして使う方法と題していますが、もちろんwindows10とかのパソコンに外付けディバイスをつないで(註1)、そこにLinuxをインストールして使いたいという時にも使えます。サポート切れのwindows7のパソコンの場合は、使う時にネット接続を遮断しておき、Linuxを起動したときのみ、Linux側でネット接続するのが安全でしょう(註2)

以下では、windowsユーザーでLinuxを初めて使ってみようと思う人のために、具体的なインストール手順をまとめておきます。

1)まずLinuxのインストール用メディアを作ります。
インストールするLinuxのディストリビューションを決めてインストール用のDVDあるいはUSBドライブを作成します。(この操作は、前に紹介した本の付録などについているインストール用DVDを使うなら不要です。)前回紹介したいろいろなLinuxのディストロの中でまず試してみようと思うもののISOファイルをダウンロードしてください。前回紹介したubuntu Linuxの日本語版のISOファイルとか、Linux mintのisoファイルとか、puppy Linuxのisoファイルとかお好きなものを選んでダウンロードしてください。次にisoファイルをwindowsのburn dvdの機能を利用してDVDに焼きます。usbメモリをインストール用に使う場合は、rufusというソフトをダウンロードして空のUSB(4G以上は必要でしょう。isoファイルのサイズによってはもっと容量の大きいものを用意してください。)をLinuxインストール用のUSBメモリとします。(追記:もっと簡単なソフトとしてEtcherというものもあります。これはISOイメージを選び、USBメモリを選んでボタンを押せばブート用USBメモリが出来上がるという簡単ソフトです。2021/01/11追記)

2)次はwindowsのパソコンにインストール用メディアをいれた後、電源を入れたら、このインストール用メディアからパソコンが起動するように設定します。
インストール用のDVDやUSBが用意できたら、windows7のパソコンの設定を変えて、電源を入れた時にインストール用のDVDやUSBの入っているドライブからパソコンが起動するようにします。やり方はwindows7のパソコンのBIOS (あるいは最近のパソコンならUEFI(Unified Extensible Firmware Interface))の設定を変えて、「まず最初に起動設定を探しにいくドライブ」を、DVDドライブあるいはUSBドライブに設定するのです。やり方は、パソコンの電源を入れた直後の最初の起動画面で、BIOS設定(古いパソコンはこれ)やUEFI設定(最近のパソコンはこっちでしょう)をするにはどのキーをおすかという指示がでます (F2キーとかを押すとよいとか英語で書いてあると思います)。すぐメッセージが消えてwindowsが起動するので、よくわからない人は、起動の様子をムービーで撮影しておいて、あとでムービーを再生して、ゆっくりどのキーを押せばよいのかを確認してください。起動時に押すキーがわかったら、電源を入れた直後にそのキーを押して、BIOS画面やUEFI設定画面を表示させ、最初に起動のときにコンピュータがみにいくドライブを指定します。こうしておけば、USBメモリやUSB接続の起動ディスク(SSDやHDD)をつないで起動したときはLinuxのインストーラー(インストールが終わった後なら、Linux)が起動し、これらをつながないで起動すればwindows7が起動します。

3)以上の設定が終わったらいよいよlinuxのインストール作業に入ります。
パソコンに上の2)で作成したインストール用DVD(USBやCDの場合もあるでしょう)を入れて起動します。先ほどのBIOS(またはUEFI)設定がうまくいっていたら、Linuxインストール用のDVD あるいはLinuxインストール用のUSBからパソコンが起動します。ubuntuのインストーラーの場合では下のギャラリーの1~3のようにいろいろ画面が変化した後、下のギャラリーの4の画面がでてきます(ギャラリーのサムネールをクリックすると写真がみられますので、クリックしながらみてください)。

ubuntu desktop LTS 20.04 Remixのインストール用DVDの場合、2のようにディスクチェック (インストール用DVDのチェックのようです)が最初に行われ4の画面で止まります。4の画面の「Ubuntuを試す」のほうを押すとインストールなしでubuntu Linuxを使ってみることができます。今回は「Ubuntuをインストール」のほうを選んでクリックします。

すると、5のようにキーボードを選ぶ画面がでて、「続ける」ボタンをクリックすると、6の「アップデートと他のソフトウエア」の画面に変わります。ここでは「通常のインストール」で、「Ubuntuのインストール中にアップデートをダウンロードする」を選んでおきましょう。「続ける」ボタンを押して次に進むと7の「インストールの種類」の画面がでてきます。「コンピュータにはwindows7がインストールされています。どのようにしますか?」ときいてきます。ここでは必ず一番下の選択肢「それ以外」を選んでください。一番上の選択肢は一見よさそうでwindows7とLinuxが共存できそうですが、これを選ぶとトラブルが起こった時対処が大変なので選ばないでください。必ず「それ以外」を選んで「続ける」ボタンを押して次に進みます。

次の8の画面ではコンピュータのハードディスクなどの構成が表示されます。いよいよLinuxをインストールするディバイスとパーティションの設定を開始します。8にでているsdaとかsdbなどというのがHDDドライブなどのディバイス類のことで、sda1、sda2などの数字はそのパーティションです。ディスクの大きさ、使用しているサイズ、空サイズ、パーティションの種類(ntsfなどの種類)やサイズが表示されています。写真では私のHDDドライブの使用量や空サイズの部分は念のためぬりつぶして隠してあります。一番下に空のSSDの空き領域128G余りが表示されているのをご覧ください。フォーマットもしていないので空き領域となっているだけで、ここにLinuxをインストールします。まちがってwindows7や10が利用しているドライブやパーティションなどを選ばないことが大事です。写真9の一番下にはブートローダーをインストールするディバイスという項目があります。これがLinuxをインストールするドライブになっていることを確認し、もしwindowsのドライブなど残しておきたいドライブになっていたら、プルダウンで正しいディバイスを選びなおします。写真ではちゃんと128GのSSDがえらばれていることがSSDのメーカーの型番で確認できます。
(注意:もしこの段階のドライブの表示でどれがwindows7の使っているドライブか、どれが新しいSSDかがどうしてもわからないようでしたら今はこれ以降の作業はとりあえず中止してLinuxにもうすこしなれたほうがよいです―記事の末尾にある註3を参照してください。)

では、下のギャラリーの9の画面から128G余りのSSDにLlinuxをインストールするためのパーティションを設定していく例を紹介します。
9の図のように128Gちょっとある空領域を選択します。(買ったばかりで未フォーマットの、まっさらのSSDでまだ空き領域がない場合は空き領域が表示されません。その場合はdev/sdcなどSSDを選びます。この場合、9の画面で選べるのは「新しいパーティションテーブル」だけですので、それをクリックすると、空き領域ができます。)

9の図にある+/-変更というボタンの+ボタンを押します(この画面では選べるのは、+ボタンと元に戻すボタンだけです)。すると10のように「パーティションを作成」という画面がポップアップします。空き領域のサイズが表示されていますね。まずスワップ領域を設定します。基本パーティションと場所は図のとおりにして、利用方法という部分からプルダウンメニューを11のように表示させ、「スワップ領域」を選びます。サイズの部分を変更して、メモリーと同じくらいに設定します。12の図では4G(4000MB)にしてあります(図12)。マウントポイントの項目はきえていますね。OKを押してこの画面を閉じます。

swap 領域が13の図のようにできました。swap領域のしたに約4Gバイトへった空き領域が表示されています。そこで14のように空き領域をクリックして選択し、+ボタンを押すと、ふたたびパーティションを作成する画面15になります。今度は残りの空領域全部を使ってルートパーティションを作成します。128GのSSDの使用可能領域がswapに設定した4G分減少しているのを確認してください。ここでの設定は 15の図のように「基本パーティション」(論理パーティションにチェックがはいっていたら、基本パーティションに変えてください)と「この領域の始点」、そして「ext4ジャーナリングファイルシステム」はデフォルトのままにして、マウントポイントのみをプルダウンメニューから選択して「/」に変えます。OKをクリックします。

すると17のような画面になり、今作ったswapファイルとext4の領域のサイズや名称が表示されます。/dev/sdcがSSDでその中に/dev/sdc1のswap領域、/dev/sdc2のルートパーティションが設定されています。/dev/sdc2にはチェックが入っています。sdcをクリックして選んでおき、一番下のブートローダーの場所がSSDであることを確認します。インストールボタンを押したら18の最終確認画面「ディスクに変更を書き込みますか?」がでてきます。 「続けると以下に挙げた変更はディスクに書きこまれます 云々」という警告が表示されています。ここまでの設定作業は、戻るボタンを押せば一段階づつもどってキャンセルできます。「続ける」ボタンをおすとディスクに変更が加えられて戻せませんので、ここでゆっくり確認してください。ディスク表示されているのがlinuxをインストールするディバイスであることを確認し(この例ではsdc)、そのパーティションが変更されるのでよいかどうか確認し、よければsdc1 がスワップ領域、sdc2がext4というファイル管理システムに設定されるようになっていることを確認してください。サイズもあっていますか?この18の画面で「続ける」を押すと、ディスクに書き込みが始まり、もとに戻れないので注意してください。間違いなければ設定完了です。「続ける」をおしてディスクに変更がはじまったらubuntuのインストールが始まります。

ubuntuのインストールが始まったら、「どこに住んでいますか?」(時刻を日本標準時にする設定)(19)とか、ログイン名とパスワードの設定(20)、などがはじまります。各項目の設定が終わって画面に指示がでたら指示に従って、再起動してください(22)。ubuntuのログイン画面がでてきますので、先ほど設定したパスワードでログインすると、cloudの初期設定とか(24)いろいろ初期設定項目をきいてきますが、私は全部設定をスキップして使っています。これで日本語入力が使えるubuntu の最新版が windows7と同様にグラフィカルインターフェイスで使えます。ブラウザのFirefoxとか電子メールソフトのThunderbirdとかもはじめから入っていますし、無料のMicrosoft Office互換のOffice Suite一式も入っています。またプログラム言語のpythonもはいっていますので、python入門にも最適です。ただ日本語版ではフォルダ名が日本語になっていて、pythonなど英語圏のソフトを使うとき困りますのでフォルダ名は英語にもどしておきましょう。やりかたはたとえばここにありますのでやってみてください。あとwindows7でつかっていた日本語変換辞書のubuntuの日本語入力システムMozc(Google日本語入力)への移行を行えば日本語入力もとてもスムーズにできます。

別のやり方としてはVirtualboxというソフトでwindows7内にLinuxの仮想マシーンを起動するという方法もあります。これは私が授業で「BioLinux8をwindowsで起動してLinuxの使い方を説明したときに使った方法」です。ubuntuとかを動かすにはメモリーが最低4G、普通は8Gいるようです。それでは4Gくらいしかメモリをつんでいない私のパソコンでは動かないので、ubuntuの代わりにLinux mint 32bit版を使っています。これをinstallしてグラフィカルインターフェースを起動したとき、デスクトップの右上にCheck your video drivers. Your system is currently running without video hardware accelerator. Launch Driver Managerというメッセージがでるかもしれません。これをクリックしてもemptyで何も表示されないと思います。この直し方は簡単です。Linux mintをいったんシャットダウンしてからVirtualboxを起動し、歯車印のアイコンの「設定」をクリックして、ディスプレイを選びます。グラフィックスコントローラー(私の場合VMSVGAとなっていました)の下にあるアクセラレーションのチェックボックスに表示されている「3D アクセラレーションを有効化」というチェックボックスにチェックを入れればOKです。Linux mintを起動すると今度は先ほどのメッセージはでないはずです(2021/04/16追記)。

註1:内蔵型のHDDやSSDでもHDD/SSD用のクレードルとかスタンドという名前で売られているUSB接続ケーブルでパソコンとつなぐスタンドを使えば外付けドライブとして使えてLinuxをインストールできます。このクレードルは、古いパソコンからHDDを取り出してHDDの中身を利用したいときにも便利です。私が最近買ったのは、内蔵型の2.5インチのSSDドライブ(480G)と、そのSSDを入れてUSBでPCと接続するケース(USB3.0 2.5インチHDD/SSDケース SATA I/II/III対応)のものです。ケースが1000円ちょっとでSSDが6000円ほどでした。

註2:windows7を起動しているときネット接続を切るには、LANケーブルを抜くとか、wireless接続用のアダプタを無効化する(USB接続のものならUSBポートから抜くか、windowsのネットワーク設定で接続を切る)方法もあります。あるいはNetDsablerとかのソフトをインストールしておいて、クリック一つでネット接続を切る方法もあります。

註3:ここでいったんubuntuのインストールを中止して、ちょっとpuppy LinuxをUSBドライブから起動するようにして、puppy Linuxで遊んでみてください。puppy Linuxではデスクトップにディスクドライブが画像で表示されるのでpuppy LinuxをUSBから起動してしばらく遊んでみて、自分の使っているwindows7のドライブがどれかを理解してから、この作業に挑戦すると間違いないと思います。windowsのパーティションは、パーティションのサイズやntsfなどというフォーマットの種類でわかると思います。(あるいは究極の安全策としてLinuxをインストールする前に、パソコンの箱をあけてwindows7で使っているHDDドライブなどの配線を外しておいてもよいでしょう。しかしそれができる人ならたぶん間違わないでしょうね。)まちがいなくSSDなどLinuxをインストールするドライブやUSBメモリが選べたら、MBRの書き込み先もまっさらのSSD(あるいは自分のインストールにつかうUSBやHDDなどのディバイス)に設定します。
最初私はpuppy Linuxを最初USBにいれて起動する方法を試しました。これはLinuxに慣れるには最適ですし、プログラムの本体自体は300Mb程度、ハーディスクやUSBメモリの容量も10Gもあれば十分つかえるので最初はこれでいいと思いました。しかし私のUSBメモリはエラーを起こしやすかったため、ランプが点滅を繰り返して起動しなくなってフォーマットしなおしたりして面倒なので結局やめました。ちょうど余っていた古いSSD(128G)があったので、これをUSB接続してそこにUbuntu Desktop 日本語 Remix をイントールして使っています。