第16回 岡山MUSCATフォーラム特別講演
『医療における生成AIの活用法― 臨床から研究までの実践ガイ ド ―』
昭和医科大学横浜市北部病院 准教授
三澤 将史 先生 MISAWA Masashi MD, Phd
https://youtu.be/9RhCUDjIJa0?
埋め込み再生禁止になっている動画なので、上のリンクからYouTubeでご覧ください。
私が見た中では、今年一番の生成AI活用法の動画です。医療における活用法となっていますが、内容は生命科学系のすべての研究者、そして一般論についてはすべての人に役立つ内容となっています。ChatGPTの科学向けの設定やプロンプトってなんなのかというレベルの初心者向けの解説からはじまります。しかし最後は自分でMCPサーバーをたちあげてPubMed検索することでハルシネーションを防ぐ方法まで解説してくれています。動画の中にあるQRコードからアクセスできる資料には動画で説明されていたすべてのプロンプト、MCPサーバーの設定法など、自分で生成AIを使って研究する練習に必要なすべてのデータがそろっています。
ChatGPT, Gemini, Claudeを例にとりながら例えば以下のような内容を学ぶことが出来ます。
・生成AIで論文を要約したり図解したりする方法
・論文から一気にスライドを作る方法
・実験手法などのマニュアルを動画から作る方法
・医療従事者専用のAIの紹介とAIの使い方の注意点
・プロンプトエンジニアリングのコツ
・論文セミナー準備bに役立つプロンプト
・文献検索のやり方
・類似論文や正反対の結論を出している論文の探し方
・ディスカッションの書き方
・生成AIで論文作成や査読を行おうとする際の注意点
・csvファイルからグラフを作らせる方法
・NotebookLLMの使い方
・生成AIを使って論文を書く方法のいろいろ
・論文のアブストラクトの作り方
・英文校閲用のプロンプト
・リジェクトされた論文の再投稿用に論文のフォーマットを変更する方法
・論文本文中の略語リストをもれなく作る方法 等々
動画を見た後、ChatGPTにPubMedのMCPサーバーを経由する検索法についていろいろ聞いてみました。
ChatGPTはこの手法で必ずPubMed IDのある文献のみが取得できるので、この手法が生成AIがでっちあげる文献をゼロにするのに有効な方法だとこの講義を絶賛していました。
そこで私は、ChatGPTも5.2になって、MCPサーバーを使わなくてもハルシネーションは減ったのではないですかと尋ねてみました。
するとモデルが改良されたのでより巧妙にウソの文献情報をでっちあげる危険性があるので注意してほしいと答えてきました。
講義や論文投稿用の文献調査とかにはMCPサーバーを介した調査が安全なのだそうです。ただし、こうして実在の文献を取得したとしても、その要約などの過程でハルシネーションが起こって、うその要約を行う可能性もあるのでそこは注意すべきだとのことでした。