九大の私のラボでは、学生さんたちがシュヴェーグラーの 西洋哲学史 (岩波文庫)の輪読をやっていました。科学研究を志す人で哲学に興味を持てるというのは結構有利な才能だと思います。この本は国立国会図書館のデジタルコレクションでは読めないようですが、ドイツ語からの英訳版はプロジェクト・グーテンベルグで無料でダウンロードできます。
“A History of Philosophy in Epitome” by Albert Schwegler”
https://www.gutenberg.org/ebooks/41412
英語でぱらぱらながめてみて、面白そうだったら岩波文庫(古書でしか買えません)を買うか図書館で借りて読んでみるとよいでしょう。しかし近年、世界的に西洋中心の哲学の発展史を見直す動きが活発だそうです。世界哲学史というのが最近は脚光をあびてきているそうです。いままでは西洋哲学史というのが哲学史のメインになっていたと思いますが、アラビア、中国、インド、日本、アメリカ大陸などなど世界中で人間は哲学を考えてきたのでこの世界哲学史の流れはよいことだと思います。ちょうどYouTube のおすすめに、この流れを知るのに最適の動画がでてきたので紹介します。
哲学の劇場というYouTubeチャンネルの動画です。チャンネルはこちら。
https://www.youtube.com/@tetsugeki/videos
動画はこちらです。
『#244 #ゲスト回 #小村優太 アラビア哲学/イスラーム思想から見えてくるもの 』
https://youtu.be/uFb7WSF3kFU?
早稲田大学の小村優太先生によるアラビア哲学・イスラム思想の観点からの世界哲学史の解説です。
動画の内容目次はYouTubeによると以下のとおりです。
【目次】
3:19 アラビア哲学/イスラームとの出会い
8:45 「アラビア哲学」と「イスラーム思想」
12:12 なぜアリストテレスだったか?(プラトンではなく)
18:06 アリストテレス論理学者 vs. アラビア語文法学者
32:03 哲学史について
36:43 語学の勉強について
39:02 おすすめの入門法
43:46 世界〈哲学〉史について
最後のほうで小村先生が紹介されているイスラム哲学についての入門に役立つサイトは、このブログのリンク集の末尾の方にあるサイトです。
Stanford Encyclopedia of Philosophy
https://plato.stanford.edu/
哲学入門用のサイトとしても活用できるサイトです。是非ブックマークしておいてください。