今夜は中秋の名月です。福岡は快晴で散歩の帰り道、山際からまん丸い綺麗なお月さまが上ってきました。今夜は一晩中、綺麗な月が楽しめそうです。散歩から帰るとすぐ、ノーベル生理学・医学賞の発表をネットでみていました。阪大初のノーベル賞ですね。おめでとうございます。
今夜は、受賞された坂口志文先生のブルーバックスの本を紹介します。
免疫の守護者 制御性T細胞とはなにか
https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000275712
これはKindle unlimitedのブルーバックス祭りのとき、読みました。科学ライターの方との共著で素晴らしい本でした。科学を志す人には絶対読んでほしい、読んで損がない本です。今夜のノーベル賞で制御性T細胞について興味を持った人も多いと思います。もっと知りたいという人にも絶対おすすめの本です。科学がどのように発展していくかを読んでよく理解できる本で、ワトソンの『二重らせん』を読むより、この本を読んだほうが絶対、科学についての理解が深まると思います。昔、千葉大学の多田富雄先生(「免疫の意味論」で有名な先生で能もたしなんで能の作品もあります)が提唱して一世を風靡して消え去ったサプレッサーT細胞の研究が、坂口先生の研究にどのように影響したかも詳しく書かれていて学説の栄枯盛衰について学べるのも役立ちます。免疫学のABCから書かれていてとても分かりやすい本ですので是非購入して読んでみてください。あとがきに書かれているアインシュタインとインフェルトの本『物理学はいかに創られたか』からの引用も心に響きます。