面白い本を紹介します。日本語訳のタイトルは『科学の散策』ロバート・L・ウェーバー編/橋本英典 訳(紀伊国屋書店)で古書で購入できます。新版は予約受付中になっています。
これは私は持っていないのですが、時々九大図書館から借りて読んでいた本です。英国の物理学会が編集した物理学者のエッセイを集めた本で、ユーモアたっぷりの、読んだら誰かに話したくなるエッセイが多いので、読んで「楽しかった」一押しの本です。是非読んでみてください。(私はさっき、古書を注文してしまいました。)
原著は A Random Walk in Scienceというタイトルです。このタイトルで英語版を検索していたらInternet Archiveからダウンロードできるのがわかりました。Epub, pdf, text ファイルなどいろんな形式でダウンロードできるので読んでみてください。
A Random Walk In Science – Eric Mendoza [Ed.]
https://archive.org/details/EricMendozaEd.ARandomWalkInScience_201406/mode/1up
私が好きなのは、理論家についてのエッセイHow a theoretical physicist worksです。(廊下を歩いているときある理論家が、実験家によびとめられ、実験結果のグラフを見せられて説明をもとめられました。理論物理学者はすらすらと、グラフのような結果がでるメカニズムを説明したそうです。その説明を聞き終わった実験が曰く、「あっ!すみません。先生、このグラフ上下がぎゃくでした!」すると、理論家は少しもあわてず、またすらすらと説明してくれたのだそうです。)このエッセイには同じような例が他にも書いてあります。
幽霊についてのエッセイA theory of ghostsも面白いです。 幽霊の質量を物理学的に推定し幽霊がなぜまれにしか見られないか、鎧を着た幽霊とか鎖に繋がれた幽霊が多いのは何故か、厚い壁が幽霊を閉じ込めるメカニズムやポルターガイストの説明などもまじめくさってしてあって、きっと読んだら面白くて笑ってしまうと思います。
是非一度読んでみてください。
著者のWeberはあと2冊この本の続きを出版しています。
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