本日8月21日は、「女子大生の日」だそうです。
東北大学のサイトによると、「1913年(大正2)8月、3人の女性が東北帝国大学への入学が許可されました。日本で初めての女性「大学生」となった彼女たちの名前は、時代を切り拓いた女性として、1世紀を経た今も語り伝えられています。合格者が官報告示された8月21日について、日本記念日協会は2020年(令和2)から女子大生の日として登録しました。また、2021年には、UNESCOの「世界の記憶」の ‘Women in History’ Online Exhibitionに東北大学のWomen’s Student Record in Japan’s Higher Educationが選出されています。」
ということで、1913年8月21日、東北帝国大学への3人の女性の入学が官報に告示されたことを記念して、この日を女子大生の日に制定したそうです。」
1913年、東北帝国大学を 東京女子高等師範学校・授業嘱託の牧田らく(24歳)、同助教授の黒田ちか(29歳)、同助教諭の江澤駒路(30歳)、日本女子大学校・助手の丹下ウメ(40歳)の四名の女性が受験しました。皆 当時の女子教育機関の立派な先生たちです。江澤駒路は物理学科を受験して残念ながら不合格でしたが、黒田ちか・丹下ウメは化学科を受験して合格、牧田らくは数学科を受験して合格という結果でした。ここに日本初の女子大学生が誕生したのです。黒田と丹下は生物有機化学、生化学、栄養学の研究者として日本の有機化学の発展に大きく貢献しました。丹下はジョンズホプキンス大学に留学して博士号を取得しています。帰国後は理化学研究所でも研究、その生涯は次のリンクにあるpdfによくまとまっています。https://www.kagoshima-u.ac.jp/shoujukai/aoki.pdf
黒田はお茶の水女子大学教授もつとめ、日本の糖鎖生物学をリードする研究者も育てました。同大学名誉教授の阿武喜美子(あんの きみこ)先生(1910-2009)の次の回想をご覧ください。https://teapot.lib.ocha.ac.jp/records/35104
牧田は数学専攻で卒業後も女子教育につくし、画家と結婚して授業は止めてしまったそうです。
日本の女性科学者については、黒田さんや丹下さんを含めて以下の動画で紹介されているので是非ご覧ください。https://youtu.be/qEH9y7gokuY
総集編なので個別編もあります。黒田さんについての個別動画もありますし、糖鎖生物学のパイオニアである、阿武喜美子先生についての動画https://youtu.be/83n2TQW17Ccもあります。
東北大学の特設サイトはこちらです。大作で読みごたえのあるサイトです。
https://www.tohoku.ac.jp/tohokuuni_women/
UNESCOのサイトはこちらです。
日本初の男女共学の大学に東北帝国大学がなったというスタンスで紹介されています。
http://mowherstory.org/items/show/20
Women’s Student Record in Higher Education in Japan
In 1913 Tohoku University became the first co-educational university in Japan that admits male and female students. The University accepted four women applicants for the entrance examinations at a time when only male high school graduates could apply for admission. Three of these applicants were accepted as students at the university.