新しい研究成果の発表の場ができています―microPublication Biologyの紹介です

福岡は暖冬のようです。例年になく早く水仙、椿が咲きはじめ、梅の開花も例年より随分早かったそうです。夜になるとオリオン座が昇ってきてとても綺麗な冬です。写真はiPhoneでオリオン座を撮影して、画像処理で見えるようにしたものです。結構感度がいいんですね。周辺の星々もちゃんと写っていました。

最近、こんな雑誌から査読依頼がきました。microPublicationといいます。

これはWormbaseのDaniela Raciti, Karen Yook,Todd Harrisさんたちが始めた研究成果の全く新しい形式での発表の場です。
”As you may know, WormBase recently launched a novel publication platform microPublication, that allows researchers to share high quality but traditionally unpublished stand-alone data and datasets.”

とDanielaさんからいただいたメールにありました。今までは論文にうまく入れ込めなずに発表できなかった研究成果、単一の論文にできなかったような優れた研究成果(データやデータセット)や取得した変異体などについても発表できて、引用できるようになるというものです。モデル生物の線虫C. elegans、ショウジョウバエ、カエルXenopusのコーナーがあり、もうすぐゼブラフィッシュやGene modelというのも追加されるようです。
Expression data, Genotype Data, Phenotype data, Genetic screens, New Methods, Software, Database updates, Integrationsなどのカテゴリーで投稿しますが、これにうまくはいらないカテゴリーのデータでもOKです。

単独では論文にできないけれど発表しておきたい研究成果があれば、図か表の一枚分くらいの程度で引用論文を含めて公開できます。

FAQのページには以下のように書いてあります。
How do you differ from traditional journals?
The major goal of microPublication Biology is to rapidly place research findings into the public domain.  Thus unlike other journal platforms, we publish single high quality research results, independent of perceived impact, which can be new research findings, negative results, reproduced/replicated results or “unpublished observations” from prior publications.  Single results can stand alone, and do not require a narrative story to placate editors. Placing such findings into the public domain not only advances the scientific endeavor, but also gives credit to the individual(s) that did the work.

このjournalの主な目的は、研究成果をすばやくpublic domainに入れることだとあります。現在のところarticle processing feeは無料、将来もsubmissionは無料だそうです。microPublicationでは、いままで雑誌に掲載できなかった否定的な結果negative resultsや、追試結果、以前の論文でunpublished resultsと書いた実験結果などの投稿もOK で、普通の論文のようにストーリーの中にいれることなく、単独で独立して発表できるという、大変チャレンジングな試みです。データを独占せず共有するという線虫コミュニティの気概を感じさせるこころみですね。同じようなものにPLosCurrentsというのがあったそうですが、これは立ち消えてしまいました。
公開例は、たとえば以下をご覧ください。

https://www.micropublication.org/expression-data.html

https://www.micropublication.org/genotype-data.html

査読者名も表示、非表示をレフリーが選べるようになっています。また公開したmicroPublicationにはDOI.が割り振られ、引用可能になります。オープンアクセスです(CC BY 4.0)Europe PubMed Centralにインデックスしてもらうようになるはずとのことです。
私も投稿してみようかと思っています。